「巨大掲示板サイト5ちゃんねる(旧2ちゃんねるnet)で誹謗中傷されていて、どうしたらよいかわからない」という相談が多く寄せられています。
ますます多様化するネット社会の中でいわれのない誹謗中傷を受けたとき、被害者はどのように対応していけばよいのでしょうか。
具体的な対処法をまとめたので、参考にしてみてください。
みんなが悩む2ちゃんねる・5ちゃんねるの削除依頼対策を調査してみた!
近年、TwitterやLINEなどのSNSと並んで多いのが、大型掲示板「5ちゃんねる(旧2ちゃんねる.net)」を発信元とする誹謗中傷や風評被害の相談です。
2ちゃんねる.netは現在5ちゃんねるに変わっていますが、問題の本質は大きく変わっていません。
ネット上で個人情報や不名誉な書き込みをされた場合は、弁護士に依頼して問題のスレッドを削除してもらうという対処法もありますが、特定スレッドだけを検索順位を下げるという手法もあります。
実はスレッドを削除するという行為が発信者の感情を刺激し、誹謗中傷用の新しいスレッドを立てられてしまうケースは少なくありません。
また、他のスレッドに書き込みがコピーされ、拡散されるなどのイタチごっこにも発展しやすいため、安易に削除しない方がよいこともあります。
特定スレッドの検索順位を下げてしまえば通常の検索では表示されなくなり、いくら誹謗中傷を書き込んでも肝心のスレッドが人目に触れることはありません。結果として被害者には実害が及ぶリスクが軽減され、他の手法よりもよい結果につながりやすいのです。
ただしどの風評対策会社もできると思ったら大違いです。心無い風評にさらされて影響が出たにもかかわらず、怪しい風評対策会社に、さらにお金と時間をかけて対策したのに効果が出なかったとなれば、それはあまりに理不尽でしょう。
しかし、お客様からいただくお電話の中には「某社はサイト上で誹謗中傷を削除できると謳っているのに、実際にはできなかった」といった類の相談が多いのも事実です。
多くの業者がネットトラブルの解消に努めている中、一部の偽業者が業界全体の信頼性を落としているとすれば非常に残念なことです。
そこで今回は、ネットの誹謗中傷や風評被害への対策がしっかり取れている3社を対象に、実際に行われている具体的なサービスの内容を調査しました。
その結果、有効な対策として3社が実行しているのは次の2つでした。
他社の対策1 弁護士にお願いして削除申請をする
問題のスレッドを削除する手段として、ネットトラブルに精通した弁護士を紹介するサービスです。最も確実性の高い方法ですが、費用が高額になるという難点もあります。
この対策では、ネットの書き込みを削除するには弁護士を通してサイト管理者に削除請求をする必要があります。
ここで円満に解決すれば弁護士への報奨金と、数万円程度の費用で済みますが、もし請求が拒否された場合は仮処分扱いとなり、かかる費用は平均20万円とされています。
さらにプロバイダへの情報開示や犯人の特定、20個所を越えることもあるミラーサイトへの対応などを含めると、金額はどんどん膨らみ50万円を超えることもあります。
他社の対策2 弁護士にお願いして過去ログを削除する
「5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)」の各スレッドは書き込み数の上限値が1000件と決まっていて、それ以上の書き込みは「過去ログ倉庫」と呼ばれる別サイトに格納される仕様になっています。
以前はこのシステムを利用して意図的に対象スレッドへの投稿を繰り返し、スレッド格納を早めるという手法が情報拡散の防止として有効でした。
しかし、かつては専用ビューワーでしか閲覧することができなかった過去ログも、2014年以降はスレッドタイトルだけで簡単に一般検索できるようになっています。
したがって、現在はスレッド格納したスレッドがミラーサイトやまとめサイトにコピーされてしまう可能性を考えて、過去ログ倉庫も併せて早急に削除する必要があります。
ミラーサイトは削除申請に応じるケースがほとんどなので、自分で申請すれば無料で解決できることも難しくありません。
すべてのミラーサイトを探し出すことは困難でも、まずは自力でできるところまでやってから弁護士に依頼すればそれだけ出費を抑えることができます。
同じように、検索をかけるとネガティブなキーワードが表示される「サジェストキーワード」も、メール送信ができる程度のパソコンスキルがあれば簡単に削除申請ができます。
まとめ
信頼できる3社に電話調査した結果、弁護士に依頼して「スレッドの削除申請をする」「過去ログを削除する」という2つの対策が有効であることがわかりました。
弁護士に依頼することのメリットとデメリットをまとめると「確実性は高いが時間と費用がかかる」ということです。しかし、そうした実態がない業者も存在します。
インタ-ネットには真に役に立つコンテンツや情報をユーザーに届ける義務がありますし、有益なサジェストや事実は消さない方がユーザーのためと考えています。
この先ネット社会がさらに複雑化すれば、誹謗中傷や風評被害のトラブルはもっと多くなるでしょう。
それに対応する業者がお客様の信用を失い、逆に風評にさらされることのないように、これからも技術を高め、互いに切磋琢磨していく必要があります。
また、詐欺的行為をはたらく偽業者を排除することも考えなくてはなりません。
もし、サイト表記とサービス内容が明らかに矛盾した業者や、まったく効果の出ない業者があればご一報ください。