IT化が進むにつれ、家庭や職場で、パソコンやスマートフォンを利用する人が増えました。
ネットショッピングやクラウドサービスなど、インターネットで登録可能なサービスが増え、日常生活における利便性が高まっています。
一方で、企業から個人情報が漏洩したというニュースを聞くことも少なくありません。
インターネット上のサービスを利用したいと考えても、個人情報の流出が心配で、登録をためらってしまう人もいます。
個人情報が一度漏洩すれば、拡散を完全に止めるのは難しく、新たな被害を生み出しかねません。
そこで今回は、今すぐできる個人情報漏洩対策について解説していきます。
目次
1.個人情報とは
個人情報とは、生存する個人に関わり、特定の個人を識別できる情報のことを指します。
個人情報…直接個人を特定できる情報
住所、氏名、性別、生年月日、電話番号、マイナンバー、住民票コードなど
要配慮個人情報…取り扱いに配慮が必要な情報
人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、
障害の有無、健康診断の検査結果など
2.身近な個人情報漏洩被害
ECサイトで買い物をしたり、WEBサービスを利用したりする際に、住所や氏名などの個人情報や、クレジットカードの番号の入力が必要となる場合があります。
しかし、インターネット上のすべてのサイトが安全に利用できるとは限りません。
外部からのハッキングにより、個人情報が漏洩してしまうこともあります。
そもそも、個人情報の収集が目的の企業も存在するため、インターネット上で個人情報を入力する際は十分に注意が必要です。
もし、個人情報が流出してしまったらどのような被害が生じるのでしょうか。考えられる被害としては、以下のようなものが挙げられます。
・迷惑メールやDMが大量に送られてくる
・複数の業者から頻繁に電話がかかってくる
・詐欺や架空請求に巻き込まれる
・WEBサービスやSNSのアカウントを乗っ取られる
・クレジットカードを勝手に利用される
・個人情報をインターネット上に晒される
このような被害に遭わないためにも、個人情報漏洩対策を、普段から徹底して行うことが大切です。
3.簡単にできる個人情報漏洩対策
企業側のセキュリティ対策が不十分であれば、個人情報が流出するリスクは高くなってしまいます。
個人情報を入力する前に、運営会社の情報などを調べ、信頼のおけるサービスのみ登録することを心がけましょう。
個人でできる対策方法としては、以下のとおりです。
・怪しいメールや添付ファイルは開かない
・ウイルス対策ソフトを導入する
・SSL化されていないサイトで、個人情報を安易に入力しない
・個人情報をSNSやブログなどに掲載しない
・アンケートや懸賞サイトに注意する
・パスワードは推測しづらいように設定し、定期的に変更する
・ネットカフェなどで共用のパソコンを使用したら、履歴を削除しておく
・個人情報の含まれる書類を処分する際は、シュレッダーをかける
・PC、USBメモリ、ハードディスクなどの盗難に気を付ける
4.個人情報が漏洩した時の対処法
怪しいURLをクリックしてしまったり、パソコンがウイルスに感染したりするなど、個人情報の漏洩経路はさまざまです。
次の項目では、個人情報の流出が疑われる場合にすぐにできる対処法をご紹介します。
ログインパスワードを変更する
個人情報漏洩の可能性があるなら、早急にログインパスワードを変更しましょう。
漏洩に気づいた時には、すでに第三者が不正ログインしているケースもあるので、早めの対処が肝心です。
また、見覚えのないサービスに登録されているなら、被害が拡大する前に強制的に解除しましょう。
迷惑メール設定を見直す
個人情報の流出によって、迷惑メールが急増するケースがあります。
大事なメールを見落とさないためにも、下記のリンク先を参考に迷惑メール設定の変更を行いましょう。
NTTドコモ 迷惑メール設定(https://www.nttdocomo.co.jp/info/spam_mail/)
au 迷惑メール設定(https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/mail/email/filter/)
SoftBank 迷惑メール設定(https://www.softbank.jp/mobile/support/mail/antispam/)
カード、銀行などを必要に応じて停止
不正利用の可能性がある場合は、なるべく早めにサポートセンターに連絡することが大切です。
電話をすれば、即座にカードの使用停止措置をとってもらえます。金銭面での被害を発生させないためにも、必ず手続きを行いましょう。
知人や家族に連絡
個人情報が悪用され、架空請求や振り込め詐欺に発展することもあります。
自分が被害を受けるだけでなく、知人や家族を巻き込んでしまう可能性があるのです。
新たな被害を生まないためにも、個人情報の漏洩が分かった段階で、知人や家族に連絡をしておきましょう。
5.漏洩経路をつきとめる裏技
企業に責任を追及したいと考えても、個人情報の漏洩経路が分からなければ、追求は難しいですよね。
しかし、少し工夫をするだけで個人情報を流出させた企業を判別できるようになります。
インターネットでメールアドレスを登録する際は、Google社のGmail(Gメール)を使ってみてください。
メールアドレスの@(アットマーク)の前に、半角のプラス(+)を挿入することによって、追加で文字を入力することができるのです。
会員サイトに登録する際は、以下のような形で、@より前の部分に文字列を追加します。
・gmail@gmail.com(ビジネスで使用)
・gmail+yahoo@gmail.com(Yahoo!に登録)
・gmail+amazon@gmail.com(Amazonに登録)
・gmail+rakuten@gmail.com(楽天市場に登録)
半角のプラス(+)を付けると、その後の文字列が無視されるようになります。
上記のどのメールアドレスを使っても、同じアカウントにメールが届くというわけですね。
迷惑メールが急増したとしても、メールアドレスのプラス(+)以降の文字列をチェックすることで、流出先の特定が可能です。
Gmailの機能を上手く使えば、企業側も言い逃れができず、責任を追及しやすくなるでしょう。
6.まとめ
ネット社会の今は個人情報の漏洩は、誰にでも起こりうる問題です。
個人情報が悪用され、思わぬ被害に苦しめられないよう、できることから対策を始めましょう。
(画像はpixabayより)